エフェクターの話をしよう

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Walrus Audio / IRON HORSE V3

 お久しぶりです。今回は少し短めです。
 今回は昨年の11〜12月辺りで発売されたディストーション、Walrus AudioのIRON HORSE V3について。

 Walrus Audio、アメリカ発のペダルメーカーで、日本でもすっかり市民権を得た感のあるメーカーですが、その中でも最初期からラインナップされている定番モデルの最新バージョンです。

こちらがV3。ちなみにこれは昨年ノーマルモデルの前に限定リリースされたハロウィン限定グラフィックの物。(通常モデルはV2同様黄色に黒で馬のグラフィックが描かれています)


 まずV2との違いですが、ジャックの位置がサイドからトップ(筐体上側の側面)へ移動し、これまではトグルスイッチだったクリッピングの切り替え(シリコンとLED)が、無段階でブレンド出来るノブに変わっています。
 これにより、以前は不可能であったシリコンとLEDのブレンドした音なども作れるようになっています。無段階切り替えで混ぜられる方式は同メーカーの他のペダルの一部(コーラスやフェイザー)でも搭載されていますね。

 筆者は過去にV2を持っていた事もありまして、その当時の感覚では、高級なRAT系に分類されるような音がするなと思っていたのですが、V3はRATからは少し遠ざかったように感じます。
 新しく搭載されたクリッピングブレンドのお陰もあってか、RAT系の範囲に縛られず幅広い音が作れるようになっていて、ローゲインな設定ではプリアンプ的な使い方も出来るようになっています。
 その為か全体的に見るとRATっぽさは減った感じがします。もちろん設定次第でRAT系らしい音もちゃんと出せますのでご安心を。

 筆者注 : 高級なRAT系の音、他の例としてはHumangearのFINE DSなどもその手の音だと思っています。荒々しい感じでありつつ、キメが細かいみたいな感じと言いますか、そう言うやつを指して「高級なRAT系」とか言ってます。

あまり深く考えずに設定しても変な音になりにくいところも含めて、全体的に「良い塩梅」なペダルだと感じています。感動するほど良い音が出るとかそういう感じとは違いますが、スタンダードなディストーションとして高水準にまとまった便利なペダルだと思います。なんというか安心して使えるタイプのペダルですね。
 

 昨今のブティック系ペダルとしては手の出しやすい値段かと思いますし、気になった方は一度試してみてください。

それでは。