エフェクターの話をしよう

ラッコ(twitter ID:rakko_lau)がエフェクターのレビューやらをするブログです。

Earthquaker Devices Special Cranker

 こんにちは。今回は限定物のペダルレビューです。
 Earthquaker Devices(以下EQDと表記)のSpecial Crankerという、日本限定発売のペダルです。

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 限定生産で、全部で100台。その内今回手元にあります黒が25台全国のEQDショップ(現時点では全国6店舗)で本日4/10発売で、残り75台は黒とは色が反転した様な、黄色メインのカラーリングで6月中旬に全国の楽器店にて発売との事です。

 

 EQDに関しては国内の著名なミュージシャンで使ってる方もたくさんいますので、ご存知の方も多い気はしますが、アメリカのオハイオ州にあるペダルメーカーで、数多くのペダルをリリースしています。オーナーのジェイミー・スティルマン氏が元々バンドをやっていて、そこで使うペダルなどを修理したりするうちに始まったブランドだそうです。日本では一時期代理店がなくなり国内に入ってこなかった時期もありましたが、2017年の終わり頃からヤマハが代理店に付いたので、かなり手に入れやすくなっていますね。

 日本公式HPブランドについてのページによると"扱い易さを前提にしながらも、ビンテージからモダン、使い手の希望の音色や、使い手にインスピレーションを与える様なエフェクターを制作しております"とのことです。

 そんなEQDなのですが、廃番になったペダルの中に、Speaker Crankerという1ノブのペダルがありまして、そちらを今回発展させる形で作られたのが、このSpecial Crankerになります。Speaker CrankerはEQDのオーナー兼ビルダーであるジェイミー・スティルマン氏のお気に入りペダルでもあるそうで、それの開発時にやり残した事などから産まれたんだとか。

 

 Special Crankerですが、Speaker Cranker同様にオールディスクリート回路によるオーバードライブで、アンプの増幅段をもう一つ増やした様な使い方が出来るペダル、という事です。

 Speaker CrankerはMoreというノブ一つで、ゲイン量をそれで調整するのみのペダルでしたが、ゲインをあげると自然なコンプレッションが少し掛かる感じの比較的味付けの少ないオーバードライブペダルでした。そこから発展したSpecial Crankerは、LevelノブとToneノブの追加、加えてオリジナル同様の非対称シリコンダイオードによるクリッピングに加えて、ゲルマニウムダイオードでのクリッピングを選べる様になっています。
 ちなみにSpecial Crankerはメーカー側では18V駆動を推奨していて、ペダル購入時におまけとしてVoodoo Labのボルテージダブラーケーブルが付いていました。

 

 そんな訳で実際にペダル自体に触れていくのですが、先述の通りコントロールはLevel、Tone、Moreの3つとクリッピング選択のトグルスイッチというシンプルな構成です。Moreが一般的なペダルのゲインに相当する感じで、Toneはハイミッドのコントロール、Levelが最終的な音量の調整(マスターボリューム)となっています。クリッピングの選択による音の変化としては、シリコンでは結構ドンシャリ寄りで現代的なパワフルな音になります。一方ゲルマニウムではローゲインではかなりトランスペアレントな雰囲気のするオーバードライブという雰囲気になります。音量的にもシリコンより控えめです。音質的にも、シリコンと比べると高域も丸くて、ローもほどほどの量感になるので、一般的にはゲルマの方が扱いやすいように思いました。

 どちらのモードでもMoreを上げていくと、少しずつコンプレッション感のある歪みが出てきます。最大まで上げてもオーバードライブの範囲からは出ませんが、少しジリっとした歪みが張り付いてくる雰囲気になりますね。僅かにですがファズフェイスなどに通ずる感じでしょうか。個人的には結構好きです。
 メーカー推奨の18V駆動についてですが、シリコンモードで18V駆動にすると5〜6弦を弾いた際の低音が相当に目立つので、もしかするとこの条件ならベースでも使えるかもしれませんね。ゲルマモードの場合は純粋に9V駆動よりヘッドルームが広がってくる感じでした。正直電源は9Vでも18Vでもお好みで決めて問題無いかと。

 

 総評すると、イメージよりもずいぶんと使いやすいオーバードライブだと思います。個人的にはコレを使うなら、いいアンプをプッシュしてあげるのが一番気持ちいいと思います。ですが普通に使ってもかっこいい音の出せるいいペダルだと思いますね。

 黄色い方は6月発売なので頑張ればまだ手に入れられる可能性があるかと思うので、興味がありましたらぜひ手を伸ばしてみてください。税抜で2万円台前半で手に入るオーバードライブとしてはかなり優秀だと思うので。

 それでは。