エフェクターの話をしよう

ラッコ(twitter ID:rakko_lau)がエフェクターのレビューやらをするブログです。コメント等はお気軽にどうぞ。

Caroline Guitar Company / ICARUS V2.1

 こんにちは、あるいはこんばんは。
 今回はこちらのペダルのレビューをします。

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 こちら、Caroline Guitar CompanyというメーカーのICARUSというペダルです。

 まずCaroline Guitar Company(以下Carolineと表記)というメーカーについて軽く触れたいと思いますが、アメリカのコロンビア州のペダルメーカーです。このメーカーのペダルの特徴は、やや正方形に近い筐体と、ピクトグラムで表記されるコントロール、そして大半のペダルについている発振スイッチ(Havocスイッチ)です。今回のペダルは発振スイッチなしですが。

 すごく有名なブランドと言う感じではないんですが、時々メジャーで活躍してるバンドの方でも同ブランドのペダルを使ってる方がいますね。(例:アジカンのGotchさん→Kilobyte delay、ヒトリエ のwowakaさん→Wave Cannon MK2など)

 どのペダルも割とローファイ/オルタナティブな雰囲気に寄せた音作りがしやすいので、そういう感じの音が好きな人には筆者的におすすめのブランドだったりします。私自身新作がリリースされると結構な割合で買うお気に入りブランドでもあります。

 そんなお気に入りブランドの新作なのですが、V2.1と言うからには元になったペダルがあります。CarolineのICARUS Boostというペダルです。

 これはブランドの初期の頃のペダルで、2ノブのクリーンブースターでした(生産完了品)。ただ、今回のV2.1とは実質別のものと言ってもいいかもしれません。

 今回取り上げるICARUS V2.1はブランドの現行ラインナップにあるPARABOLA(トレモロ)やMETEORE(リバーブ)のプリアンプ部分を拡張して単体のドライブペダルに仕上げたもの、との事で...クリーンブースターというより、プリアンプ/オーバードライブという方が適切なペダルになっています。ちなみにクリッピングゲルマニウムとシリコンのハイブリッド構成だとか。

 おおよその説明を済ませた所で、具体的にコントロールなどの話に入ろうと思います。Carolineのペダルは前述の通り、コントロールの表示がピクトグラムのみの為、文字ベースでは説明しづらい事も多いのですが、このペダルに関してはあまりややこしい事はなくて、左からVol、Tone、Gain、ただそれだけです。

 ボリュームとゲインは両方上げると相当な音量が出るので、ゲインを上げてドライブさせるならボリュームはやや控えめに、ゲインを抑えてブースター的に使うならボリュームを上げていく感じにして、そこからトーンを調整するといい具合に鳴らせると思います。トーンはあまり広く効くタイプではないですが、過不足なく欲しい所を足し引きできる感じです。

 音に関してですが、明確な個性のあるペダルです。大枠ではオルタナティブな感じの音で、ゲインが上がっていくとガラッとしたアメリカンな感じのする歪み方をします。ローゲインで使うとBensonのPreampに似た雰囲気というか、低域の感じがちょっと似てる気がします。ゲインの多寡は置いといても大きめの音で鳴らす方が気持ちいいですね。大きめの音でコードを掻き鳴らすのが最高です。爆音出したいならフルテンでもいいかとは思いますが、音量が大きい為、鼓膜の保証が出来ないような気がします。

 アンプにこれ一個でラウドなロックをやるのもいいですし、他の歪みと合わせても良い働きをする、良質なプリアンプ/オーバードライブだと思います。個人的には買ってよかったなって思います。

 ただこのペダルの欠点と言っていいのかわかりませんが、生産台数が限定されていて、結構な希少品なのが問題でして...。日本に入ってきてるのも、聞いた話じゃ片手分くらいだとかそんな話がありまして...。もしどうしても欲しいなら海外のサイト(ebayとかReverbとか)探した方がいいかもしれないです。

 自分も行きつけのお店で入荷してなかったら多分買えてなかったと思うので...。個人的にはすごいおすすめのペダルですし、もし見つけたら是非試してみて欲しいです。

 それではまた次の記事でお会いしましょう。